要件を満たす任意整理

ヘッジファンドは、市場全体(ベンチマーク)の上げ下げへの追随度、勝ち負けを運用パフォーマンス判定基準とする対ベンチマーク運用が主流の年金基金にとって魅力的な運用商品とはいえなかったのである。 ところが米国株式の右肩上がり神話の崩壊とともに、相場の上げ下げにかかわりなく常にプラスのリターン(絶対リターン)を目指すヘッジファンドがあらためて注目されている。
オの運用効率を向tさせるオルタナティプ投資を、弱気相場の見通しのもとで相場の下ぶれに強いという尚品特性から日米ともに関心が高まっている。 現在は運用難の時代である。
新発10年物同債の利回りですら1.390%(2002年3月末現在)という超低金利状況であり、国内株式は代表的指標である日経平均株価でみると、最近5年間で1997年3月末時点は1万8,003円であったものが、2002年3月末時点で1万1,024円と39%もの下落になっている。 これを個人投資家にとって身近な運用商品で、ある公社債投信株式投信の運用実績でみると、時期はずれるが投信評価機関として著名な米国モーニングスターとソフトバンクとの合弁会社であるモーニングスター杜が公表している投信インデックス(1999年4月〜2002年3月)によれば、囲内債券型がム2.6%、同内株式型がム25.0%と、いずれもマイナスリターンとなっている。
「株式はリスクの高い資産なので、安全性の高い資産で、ある債券投資を」と考えた投資家も、2001年9月のマイカルの破綻による同社社債のデフォルト(債務不履行)あるいは同年11月の米エネルギ一大手エンロンの社債組入れを原因とするMMF(マネーマネージメントファンド)の元本割れという事態に直面し、予期せぬ信用リスクの顕在化に冷や汗をかいた向きもあったのではないかと思われる。 日本国内における「超低金利状態の長期化」、「株式マーケットの下落」、「信用リスクの顕在化」という状況のなかで、個人投資家の心境はかり、定期預金はベイオフ(金融機関破綻時の預金払戻保証額を元本1,000万円とその利息とする措置)が、最も安全と思われる日本国債ですら金利上昇あるいは格下げが怖い。
いわんや、リスク資産である国内株は下落リスクがもっとも恐ろしいという心境ではないだろうか。 状況のなかで、最近新聞紙上を賑わしているのが、日本国内の低金利や株安などの運用難を背景に個人投資家の海外資産への投資意欲が高まっているとの記事のであるが、記事を読むと、なるほどとうなずけるのである。
分散投資にも通じる投資行動といえる。 とはいえ、国際分散投資にも意外な落とし穴があり、カバーする有力な運用商品が本書の主題で、あるオルタナティプ投資である。
というのは、オルタナティプ投資は伝統的資産といわれる内外株式内外債券とは異なるリターン特性、言い換えれば低相関であるため分散投資効果を向上させるのである。 特にヘッジファンドは、市場下落時にもプラスのリターンである絶対リターンが獲得可能で、あるという特色が、運用車のいま、注目されている理由である。

機関投資家にとっても運用の大原則といえる国際分散投資について述べることにしたい。 個人投資家向けにパッケージ化された国際分散投資の投資信託商品としてサイクル型ファンドが代表的なものとしてあげられる。
ライフサイクル型ファンドとは、老後資金を蓄えるためのファンドを年齢あるいはリスク許容度に応じた設計としたもので、若年層向けには株式組入比率を高めた積極的なポートフォリオとし、年齢が高まるにつれて株式の組入比率を引き下げ債券の紐入比率を引き上げた保守的ポートフォリオにするというコンセプトの商品である。 ちなみに、S信託銀行の提供するライフサイクル型ファンドにはリスク許容度に応じて、保守的ポートフォリオである内外株式の組入比率が25%の「ローリスクタイプ」から、内外株式の組入比率が50%の「ミドルリスクタイプ」、内外株式の組入比率が75%となっている「ハイリスクタイプ」の三つの品揃えが用意されている。
ライフサイクル型ファンドの宣伝広告で「年金運用のノウハウを活かした」ということをアピールポイントとしているのをよく見かけることがあるが、なぜ、個人投資家向けのライフサイクル型ファンドで年金運用のノウハウがアピールポイントになるのだろうか。 運用機関に厳しい規律が要求される受託者責任に耐えうる投資理論の実践が求められる最も洗練された投資家が年金基金であり、その投資理論の基本となっているのが国際分散投資だからである。
投資理論は、一般に現代投資理論(モダンポートフォリオセオリー)に代表されるが、なかでもノーベル賞を受賞した米国のマーコビッツが考えた平均分散アプローチ等を活用し、世界各国の有価証券に資産配分を行う手法が国際分散投資である。 債券外国株式といった投資対象資産ごとにある期待収益率(リターン)標準偏差(リスク)相関係数の3種類の数値を把握する。
たとえば、資産Aについていえば、平均的には2.0%の収益率が期待できるが、標準偏差が4.0%ということは、実際の収益率はぶれ(リスク)を伴い、2.0%〜4.0%の範囲内(+6.0%〜2.0%)において約3分の2の確率で発生することを示している。 資産Aと資産Bの収益率関係について示す数値が相関係数と呼ばれ、1+1.0(収話不の発生する方向がまったく同じ)1.0(収益事の発生する方向がまったく逆)の範聞で示される。
投資家の間ではTAAを行わず各人のリスク許容度に応じて決定した資産配分比率を固定して運用を行うケースが多くなりつつある。 分類される投伝のなかから、3年以上の実績があり、かつ基準資産配分と各資産のベンチマークが判明されているものを(3ファンド)。

る。 投信の場合でも、ライフサイクル型ファンドというネーミングが示すように、長い目でみれば相応のリターンが確保できるが、2年連続マイナスリターンという現象はやはり見過ごせない事態である。
ように国際分散投資の効果が極端に低下するケースがあり、これが先ほど指摘した落とし穴である。 従来から分散投資の効用の代表事例としてグローバル株式があげられることが多いというのは、グローバル株式は、各国の株式一つ一つをとればリスク(リターンの変動幅)は大きいものの、これを分散投資することにより全体としてのリターンの変動を抑制でき、リスクの割には比較的安定したリターンを享受できてきたという実績があるからである。
ながら、最近の各国経済のグローバル化クロスオーバー化により、各国経済の変動に|司調性が生じるようになってきており、これが先ほどの例である2年連続のマイナスリターンにつながっているのである。 調性があり、-方が上昇すれば他方も上昇するという関係になっており、運用パフォーマンス安定の条件である分散投資の効果が、経済のグローバル化クロスオーバー化により低下していることが見て取れる。
保守的ポートフォリオにシフトしたことによるアップサイドポテンシャルの放棄のマイナス効果のほうが大きい、ということを示している。 ポートフォリオの効率的な運営という観点からは、現金の組入れにより市場感応度を単純に引き下げるのではなく、現金のもつ市場感応度を引き下げる効果をもち、同時にプラスのリターンもねらえる資産を組み入れる。

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